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7月26日公開! 『雲南の花嫁』チアン・チアルイ監督のインタビュー!

[2008年07月18日(金) /ライブ台湾]
華流ニュース 7月26日公開! 『雲南の花嫁』チアン・チアルイ監督のインタビュー!
ひとつひとつの質問に丁寧に答える チャン・チアルイ監督
 

雲南の美しい景色を背景に、古いしきたりに我慢できず好きな男性のもとへまっしぐらに進む 若く愛らしいイ族の花嫁。主演のチャン・チンチューの大きな瞳が印象深い、心温まる名作『雲南の花嫁』のチャン・チアルイ監督が来日。
忙しいスケジュールを縫い取材に応えてくれました!

7月26日(土)よりK’scinema他全国ロードショー!
『雲南の花嫁』公式HP(http://www.yunnan-bride.jp/

【第1部】

質問:なぜ、この映画を撮ろうと思ったのですか?

監督:第一作の『雲南の少女 ルオマの初恋』が国際的にも大きな反響があり、世界の様々な映画祭でも賞をもらいました。ハニ族の方々も自分たちを誇りに思い、映画の成功を喜んでくれました。それを見たイ族の方々から、どうして自分達の映画も撮ってくれないのか、ぜひイ族の映画も撮って欲しいと強く頼まれました。それが一つ目の理由です。
もうひとつの理由は、イ族の系列の人たちの“女子龍舞隊”が1999年に全国の龍舞隊で優勝したという話を紹介してもらったことも動機のひとつです。大会に出場した少女たちを取材するうちに、彼女たちの話の裏にあるものにとても感動して、ぜひ映画にしたいと思いました。

質問:前作と違い、今回はコミカルな演出にした理由は?

監督:イ族は普段から歌と踊りが大好きなとても明るい民族です。彼女たちは映画の撮影時もシーンを撮り終わるたびに歌ったり踊ったりして、我々もとても愉快に撮影が進みました。『雲南の少女 ルオマの初恋』の時は、ハニ族の現状を撮っておくというドキュメンタリーの志向がありましたが、今回は中国の多くの観客を映画館に引き寄せたいという目的がありました。ですから、前作とは全く異なったエンタテインメント色の濃い作品にして、映像や音楽、民族衣装にも力を入れました。多くの観客の方に喜んでもらえるような作品にしたかったのです。

質問:撮影で苦労した点、面白かった点は?

監督:雲南省は高原地帯の高い山や険しい峡谷が多いので、毎日ロケ地に行くのが大変でした。車は崖っぷちを走って撮影場所に向かうので、安全には大変な注意が必要でした。毎回ロケに出かける前は、線香をたいて安全祈願をしましたよ。とにかく交通の面ではとても苦労しました。
 面白かった点は、イ族の龍舞隊の女性たちは、皆さんとてもほがらかでよく歌を歌って私たちを楽しませてくれたところです。撮影の疲れも彼女たちの歌を聴き、踊りを見ることでかなり癒されました。一生忘れられない楽しい撮影でした。

質問:現地で出会ったイ族の方々の魅力について。

監督:イ族の方々は、愛する人を積極的に求めていく大胆さをもっています。私たちのスタッフの中で一人の若者がイ族の女性たちに気に入られて、熱烈に追いかけられたりしていました。彼女たちはとても純粋な気持ちをストレートに、その若いスタッフに捧げていました。ほかにも、私たちが撮影を終え、村を去る時には、一人ひとりが杯に酒をみたして泣きながら別れの酒を捧げてくれました。今でもよく電話をかけてきてくれて「私たちを忘れないでくださいね。」と言ってくれます。

質問:ヒロインのチャン・チンチュー(張静初)を起用した理由は?

監督:実は最初、彼女を起用する予定ではありませんでした。本当はスー・チー(舒淇)を起用する予定で契約も済ませていました。ところが、スー・チーは別の作品で腰を痛めて撮影に参加できなくなったんです。そんな時に偶然にもチャン・チンチューの資料を見る機会があり、そこから彼女の内に秘めた力を感じました。特に彼女が出演していたコンタクトレンズのコマーシャルを見て強い印象を受けました。彼女の大きな瞳が魅力的で、私が求めている“フォンメイ”のお茶目な感じにぴったりだと思いました。
 いざ撮影を始めると、チャン・チンチューは私の期待以上の演技を見せてくれました。彼女の目はとてもピュアで力強い説得力があり、そして笑顔も笑い声も愛らしい。それだけではなく、町まで走って行く根気と粘り強さもあり、彼女はとても上手に“フォンメイ”を演じてくれました。




7月26日K's cinema他、全国順次ロードショー『雲南の花嫁』

【第2部/6月4日の取材にて】

質問:“フォンメイ”の結婚相手“アーロン”役に、都会派青年のイメージが強いイン・シャオティエン(印小天)を起用した理由は?

監督:イン・シャオティエンはああ見えてとても単純で、子供がそのまま大人になったような子供っぽいところがあります。“アーロン”も親の言いつけには従う保守的な部分があり、大人になりきれない少年といった感じなのですが、そんなところが、“大きな子供”のイン・シャオティエンとぴったりだと思ったんです。
それと、ヒロインのチャン・チンチューは当時まだ知名度が低かったので、相手役にはある程度ネームバリューのある俳優を起用したかったのです。『1メートルの光』や『拿什●拯救▲,我的愛人』で人気を博した彼なら問題ないだろうという思いもありました。

質問:本作は雲南でもロードショーされましたか?また、観客の反応は?

監督:2005年に雲南でも公開されましたが、とても好評でした。毎回満席で、映画で使った曲が流行歌となるほどでした。

質問:映画にあるように、イ族は結婚しても3年は一緒に暮らしてはいけないという古いしきたりに対して、現代化の激しい少数民族の若者の間では衝突があるのでは? 監督はその変はどう思っていますか?

監督:実はイ族は結婚前の恋愛にとても寛大なのです。その寛大さは我々の想像を超えるくらいです。両親たちも自分の娘にもっと恋愛をしろと励まし、付き合う相手の数が多ければ多いほど喜び、少ないとガッカリするほどです。しかし、一旦結婚してしまうと、厳しい決まりが待っています。例えば3年は同居してはいけないとかね。 “フォンメイ”はその3年が待てず、さまざまな手を使い規則を破ろうとします。彼女の行動は現代の若者が古いしきたりに抗議する意味あいもあるのです。

質問:本作は足湯の場面のような面白いエピソードが多く紹介されていましたが、
   撮影中にほかに面白いエピソードがあったら教えてください。
   また、それらのエピソードは脚本にも反映したのでしょうか。

監督:撮影は本当に楽しいことばかりでしたね。面白いというか不思議なエピソードがあります。“龍舞”というのはもともと雨乞いの意味合いがあるのですが、撮影のために龍舞隊が舞い始めると今まで晴れていた空がいきなり曇りになり雨が降ってきました。
撮影を中断して雨が止むのを待ち、晴れたのを見計らって舞ってもらうとまた雨が降り始める、というようなことが何回かあり不思議な体験をしました。
龍舞隊の女性や歌手からさまざまな面白いエピソードを聞きました。その中から特に面白いと思ったのをいくつか採用して脚本に練りこみました。

質問:“フォンメイ”のキャラクターがとても印象深かったのですが、最初からあのようなヒロインを考えていたのですか?それとも脚本を練っているうちに考えだしたのですか?

監督:両方ありますね。『雲南の少女 ルオマの初恋』の撮影をする時に、美術担当のスタッフがハニ族を求めてイ族の村を通ったのですが、そのまま行方不明になってしまったことがありました。彼は若くてハンサムな青年でしたが、実はイ族の女性に好かれて捕まってしまっていたのです。我々は何とか彼を救い出したのですが(笑)、イ族の女性は好きになった相手にはとても一途なんだと強い印象が残りました。フォンメイというキャラクターの原型はそのエピソードからきています。 それと、99年に龍舞隊で優勝した“女子龍舞隊”を取材した時なのですが、重い龍を持って舞う彼女たちはそこらへんの男の子より頑丈で、ガッシリしていました。彼女たちはとても力強くて明るく、歌と踊りが大好きで、好きな人がいれば堂々とアタックする。そんな彼女たちのイメージをフォンメイのキャラクターに盛り込みました。

質問:“フォンメイ”は古いしきたりを破ろうとしていますが、イ族から反感などはありませんでしたか?

監督:実をいうとイ族も現代化の波におされ“帰家”のしきたりは、ほとんど残っていない状態です。特に高速道路沿いは都会の文化が入りやすく、少数民族の古いしきたりは多くは廃れてしまっています。残っているとしたら交通の不便な山間などだけです。ですからフォンメイのおきて破りの行動に対して特に反感は起きなかったですね。

質問:“フォンメイ”が頑張るぞという時に、長い髪をキュッと口で噛むシーンがありますが、あれは監督のアイディアですか?

監督:よっぽど印象深かったのか、前にも同じ質問を受けましたよ。あれはチャン・チンチューが考え出した行動です。リハーサルの時にもあんな行動はしてなかったのですが、本番で突然、髪を噛んだのです。後で彼女に理由を聞いてみたら、服を脱いだあと長い髪がわずらわしくて突然思いついた行動だったそうです。

質問:チャン・チンチューさんについてほかに興味深いエピソードはありますか?

監督:彼女はとにかく努力家です。撮影中は皆より一時間早く起きて“龍の頭”を持って“龍舞”の練習をしていました。3〜40キロもの重さがあるのですが、彼女は手が豆だらけになっても豆がつぶれて血だらけになっても練習をしていました。それと、もうひとつ忘れられないエピソードがあります。龍舞隊の女性たちがトラックの荷台に乗って村に戻ってくるシーンがあるのですが、撮影時になかなか車のエンジンがかかりませんでした。何度も試しているうちにエンジンがかかって車が急発進したんです。荷台のバーが降りてない状態だったので、上に乗っていた女性は全員地面に投げ出されてしまいました。その時に、チャン・チンチューはヒザや足にケガを負ってしまったのですが、その日にどうしても撮影したいシーンだと知ると、何も言わず包帯を巻いてすぐに撮影を続けてくれました。

質問:監督は四川の出身ですが、大地震についてはどう思われましたか?

監督:20代後半まで四川にいましたが、四川は“天府の国”とよばれるくらい恵まれた地でした。戦争でも大きな被害などを受けたことのない地域です。それがこんな大きな災害に見舞われるなんて大変なショックです。私は普段からあまり泣かないのですが、ニュースを見るたび涙がとまりませんでした。

質問:今後も少数民族をテーマに映画を撮り続ける予定ですか?

監督:はい。今後も少数民族を撮りたいと思います。次回作はヤオ族の青年とベトナムの少女の恋愛物語です。

質問:イ族の、結婚しても3年は同居してはいけない、というしきたりに監督は納得できますか?

監督:難しいですねえ、私だったら我慢できないです。青春は短いのに3年なんて長すぎます。残酷だと思いますよ。

最後に日本の皆さんへ

監督:この映画が日本で上映できてとても光栄に思っています。
中国の少数民族への理解を深めていただくと同時に、映画を機に日本と中国の友情が強く結びつき永遠に続いて欲しいと願っています。映画を気に入っていただけたなら、ぜひご家族や周りの友人の方たちにすすめてもらえたら嬉しいです。


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