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華流で活躍する日本人Vol.4 水野衛子さん

[2007年11月16日(金) /ライブ台湾]
華流ニュース 華流で活躍する日本人Vol.4 水野衛子さん
水野衛子さん
 

 「華流ドラマ」をもっと楽しんでもらうためのコーナー「華流で活躍する日本人」、第4回です。 華流スターが来日する際には通訳者として、また華流映画が上映する際には字幕翻訳者としてこの方の名前を目に耳にする方も多いはず、華流の世界と日本を結ぶ文化の架け橋 水野衛子さんに「ライブ台湾」が様々な角度から質問を致しました。華流スターが好きな方はもちろん、通訳や字幕翻訳の仕事に憧れる方、中国語学習者の方々にとってもたくさんのヒントとなるお答えをいただきました。通訳・字幕翻訳業界の第一線で活躍される水野衛子さんの楽しい取材を是非ご覧ください!

ー中国語を勉強しようと思ったキッカケは?

高校の時の漢文の先生が中国語で読んでくれた唐詩の響きが美しかったから。
西のフランス語、東の中国語と言われるほど美しい言葉だと聞いていたので。

ー留学経験はありますか?

ありません。でも、東京都教育委員会の派遣で中国の大学で日本語の教師を1年間務めたことがあります。まったく日本語を初めて学習する日本語科の大学一年生に中国語で日本語のあいうえおから教えた経験は、中国語の上達に役立ちました。

ー大学では中国文学を学ばれてから先生をされていたそうですが、通訳者を目指されたキッカケは何ですか? また、通訳者として初めての仕事は何でしたか?

指導要領の改訂で漢文の授業がどんどん減り、高校教員の仕事に興味を持てなくなったのと、それと前後して中国映画のとりこになり、中国語で仕事をしたいと思い始めたから。初めは映画の仕事など望むべくもないので、ビジネス通訳をしてました。最初の仕事はハルピンで森永乳業の仕事。

ー中国語の学習者は中級あたりでかなり停滞すると指摘されていますが、さらに一歩上へ上がるための、水野さんが有効的と思われる学習方法があれば紹介してもらえますか?

たくさん中国の小説を原文で読むこと。日本語字幕なしでテレビドラマを見ること。
映画よりテレビドラマのほうが日常生活に即した語彙が豊富に出てくるので、いい勉強になります。

ー通訳者さんとして、中国語キープにこれだけは欠かさない!という日課はありますか? ありましたら、紹介して頂けますか? また、通訳者さんとして仕事前に必ず準備することを教えてください。

毎日、何かしら中国語は読んでます。作家のブログだったり、小説だったり。
私は映画の通訳しかしないので、常日頃から公開未公開も含めて映画をよく見ているので、通訳する監督や俳優さんの作品が未見だったことはないです。
でも、それらは仕事のためというより、単に趣味なんですけど。

ー中国語ネイティブの方が多くを占める中国語通訳・翻訳の世界で、日本人として一線で活躍される秘訣は何だと思いますか?

中国語ネイティブに中国語では勝てません。勝負は日本語の表現力。美しく、豊富な日本語の語彙です。そのためにも、やはり日本の小説やエッセイなどをたくさん読んでおくことだと思います。
あと、よく私の日本語が分かりやすいと言われるのは、教員時代、出来の悪い生徒たちに噛んで含めるように説明してきたことも生きていると思われます(笑)。
翻訳に関しては、私は仕事が速いです。性格が短気なので、やるべきことがあるとチャッチャッとやってしまいます。翻訳の納期が早いのは歓迎されます。

ー中国語のセリフを日本語字幕にする際のここがいつも大変!と思われるところはどこですか?

中国語は情報量が多いので、思い切って切り捨てて、セリフのエッセンスを日本語にすること。優柔不断な人は向かない。思い切りの良さが必要です。私はわりと物をバンバン捨てるほうなので、向いていたのかも。

ー通訳や字幕翻訳、また講師のお仕事とかなりご多忙な中で、中国や台湾の映画やテレビドラマの最新情報や流行の言葉などはどのように情報収集されているのですか?

年に何度かは必ず中国に行き、たくさん中国の友だちに会い、中国語で喋りまくりDVDや本を仕入れてきます。通訳する時も、監督や俳優と親しくいろいろな話題について話をして、ゴシップや映画界の最新情報を仕入れます。あとは、もちろん、ネット。新浪網などで映画情報や映画評、好きなブログは毎日チェックします。


東京国際映画祭 「スーツケース」の王分監督と
ー通訳をされていて印象深かった中国と台湾の俳優さんを教えてください。

比喩が上手いなあと思ったのは姜文。台湾の人の言葉は実は分かりづらいのですが、張信哲は意識して明晰に喋り、舞台でも私のほうに心持ち顔を向けて話してくれたので、とても聴き取りやすかったのが印象的。心遣いを感じました。
女優では台湾のグイ・ルンメイちゃんが聡明さと清楚な美貌で印象深かったです。中国の女優さんにはあまりいない、女優と言うより普通の育ちのいいお嬢さんという雰囲気が好印象。

ー最近ごらんになって“オススメ!”と思われた中華圏の映画を教えてください。

最近来日通訳をしたばかりの『中国の植物学者の娘たち』。美しい映画です。
ジェイ・チョウの『不能説的秘密』も良かった。是非、公開して欲しい。個人的にいま一番見るのを楽しみにしているのは、アン・リー監督の『色、戒』。原作小説のファンだったので。

ー日本でもかなり人気の高いジェリー・イェン(言承旭)さんの通訳をされた時の印象などを教えてもらえますか。

ものすごく正直な人。小さい頃、家が貧しかったこととか、自分の人に対する態度が変わったとか、包み隠さず話すのに好感を持ちました。スターとして長いのに、作らない人柄に感心。純な心を持った人だと思いました。

ー東京国際映画祭でのお仕事を終えられて、特に印象深かったエピソードや舞台裏などを教えてもらえますか?

『鳳凰 わが愛』『さくらんぼ 母の愛』の主演女優の苗圃の演技力とセンスのいい衣装に中国の女優さんは本当に垢抜けたなあと、数年前を思うと隔世の感がありました。彼女のスタイリストがまた華流アイドルかと思うほど美形だったのにもびっくり。興味のある方は私のブログを見てください。写真をアップしてます。『スーツケース』の王分監督はまだ29才と若い女性なのに、すごく成熟していて、中年夫婦の危機を描いているのも興味深かった。そのプロデューサーもまた魅力的な女性。台湾のグイ・ルンメイちゃんも三度目の東京国際来日でますます美しく、今年は中華圏のかっこいい男優さんが少なかったので、女性の活躍が目立ちました。 今年で中国映画が連続5年、コンペティション部門で受賞しているのも、通訳としてとてもうれしかったです。

ー90年代〜2000年の間の中華系エンタメの変遷について思うところを教えてください。また、最近の香港映画、大陸映画、台湾映画の華流についてどう思われますか?

まず、とにかくごく一部の人しか見ないものだった、これらの地域の映画が一般的になってきたことですね。普通に映画館でロードショー上映されるようになったことが最大の変化です。おかげで、来日通訳の仕事量も年々増え続けています。

台湾は、ここ数年、とにかくハンサムで背の高い男優がどんどん出てきて、あんなに少ない人口のどこにこんないい男たちが、と不思議でなりません。オランダ人の血統かもと個人的には疑っています。
でも、日本で公開される中華圏映画の本数自体はまだまだ少なく、公開されてもなかなかヒットには結びつかない、のが残念。

ー水野さんの今後の展望などを教えて頂けますか。

実は密かに中国映画の製作を企んでいます。もちろん、監督としてではなく、プロデューサー兼コーディネーターとして。

水野衛子さんのブログ 「マダム・チャンの日記」
http://dianying.at.webry.info/

■『東京国際映画祭 ライブ台湾セレクション』特設ページ。
http://www.livetaiwan.jp/entertainment/tiff_20th/index.php
★昨年の第19回東京国際映画祭の特集ページへ


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